2019.5.14

acwを十和田現代美術館へ

 福島県郡山の工務店BANKSの長谷川さん、東京神田神保町の家具屋さん平安工房の外村さんのご尽力によって、青森県に十和田市にある十和田市現代美術館のカフェスペースにアームチェアacwを納めさせていただきました。東京からはるばる陸路8時間をかけて納品に伺いました。

 長谷川さんは以前に遺跡発掘の仕事をしていたそうで、青森はかつては今よりも温暖でたくさんの縄文人が住んでいたんだと教えてくれました。青森県にある三内丸山遺跡は今から約5000年前の日本最大級の縄文人集落で、長野県や北海道から黒曜石が運ばれていたそうです。北上するにつれて、岩手山を通り過ぎる頃から、落葉樹や針葉樹が多くなり、関東の照葉樹主体の植生とは違ってきます。徐々に渡来人の痕跡が薄くなる感じがして、人の気配よりも自然の気配が濃くなっていきます。

 そして、十和田の市街地の中心部に着くと、北の果ての自然の中に西沢立衛氏のミニマムな白い建築と草間彌生のかぼちゃが強烈な存在感で迎えてくれます。都市で観る現代美術や現代建築とはあきらかに異なるオーラを放っていて、芸術も建築も家具も人も置かれる風土によって違うものになるのだなあと実感しました。この風土に置かれた椅子たちはどのように使われていくのか、何年か後に再訪したいです。

テーブルは郡山の家具職人早川氏によるものです。

Deliver acw to Towada Contemporary Art Museum

We delivered 16 acw armchairs to the café of Towada Contemporary Art Museum with the big effort and help of Mr. Hasegawa (house builder BANKS in Kooriyama) and Mr. Tonomura (furniture shop HEIANKOBO in Tokyo). It was 8 hours long drive from Tokyo. The museum is located in Aomori which is famous for their Jomon (Early and Middle Jomon Period, approx. 3,900 to 2,200 B.C., 5,900 to 4,200 B.P.) Ruins “The Sannai-Maruyama Site”. In that era the climate of Sannai-Maruyama was much warmer and it was one of the biggest village of Japan. The architecture were designed by Ryuei Nishizawa. You can see some of best contemporary art pieces from all over the world not only in the museum but also on the street of the town.